フィギュアスケート全日本ジュニア選手権大会
この週末。広島県のビッグウェーブという運動施設で行われた「フィギュアスケート全日本ジュニア選手権大会」に、トレーナーとして行って来ました。この大会はジュニアの日本一を決める大会であり、この大会で上位に入ると、「世界ジュニア選手権」や、安藤美姫、浅田真央らが出場する「全日本選手権」へ出場が認められるという、ジュニアにとって最高峰の大会です。
今年は、昨年のまでの大型スター選手がいないとはいえ、橋本聖子日本スケート連盟会長の挨拶に始まり、フジテレビが取材する注目度の高い大会です。
今回は、ジュニアのグランプリシリーズのオランダ大会に私が同行した「水津瑠美(すいづるみ):高校1年」選手の他に、同大会にエントリーしている「無良崇人(むらたかひと):高校1年」選手、「近藤琢哉(こんどうたくや):中学3年」選手の、3人に対し「ウォーミングアップから、動作確認、マッサージまで」を行うのが私の仕事でした。
無良君は、昨年2位。今年、この大会では、男子唯一のシード選手です。水津選手は、昨年4位でした。近藤君は、今年一桁順位を目指す選手です。
仕事内容には、一般的なトレーナーの仕事に加え、「プライマリーモーションを利用した動作確認」が含まれます。カラダのバネが生かされているか、バランス維持は適切か、エッジに乗るポジショニングは適切か、などを、ウォーミングアップの段階でチェックするのです。通常何となく行われている動作確認を適切に行うことが出来るのがプライマリーモーションの特徴です。
また、「『自分の動作が適切か』を感じ取る」ことに注意を向けることで、メンタルを安定させるということも行います。これも、プライマリーモーションの中の「心のカギ」を利用したものです。
さて、結果です。
近藤琢哉(中3)→9位: ショートでは、ステップでまさかの転倒をしてしまいましたが、フリーでは、安心して見ていられる演技を、ノーミスで行ってくれました。演技の構成上、ポイントが伸びませんでしたが、来年に向けて期待の持てる、満足の結果でした。
無良崇人(高一)→2位: 優勝が絶対条件でしたが、残念ながら結果は2位でした。フリーの演技の日、朝から体調が悪く、何も食べられず、試合前のウォーミングアップでは、ぎりぎりのタイミングまで休ませてから、マッサージと、たった10分のウォーミングアップ、そして、動作確認だけで試合となりました。
試合に向かう彼は、とても苦しそうでしたが、サスガ実力者です。演技になると気力を振り絞って演じ切り、フリーでは1位の得点を出してくれました。しかし、総合で0.8点の僅差で及ばず、2位に終わってしまったのが残念です。私としては、体調管理が行き届かなかった事を反省しています。彼がどれほどの症状であったか詳しくは書きませんが、普段であれば立っていることも大変な状況だったのです。
水津瑠美(高一)→2位: ショートで挑戦した3回転+3回転は惜しくも両足着氷となってしまいましたが、フリーでは、ジュニアグランプリシリーズのオランダ大会で3つあった回転不足を、全てクリーンに降りる会心の演技で1位の成績を残してくれました。
全日本ジュニアという大会は、フィギュアスケートという、華々しいイメージとは異なり、ピンと張り詰めた重い空気が会場にのしかかる異常な雰囲気の大会です。フィギュアスケートが、個人種目で、自分との戦い(直接敵と戦わない)であるということと、ジャンプは全て1回のチャレンジだけで成功させなくてはならないプレッシャーがあるということに加え、成長過渡期の中高生の大会であるということが、その独特の雰囲気の元なのかも知れません。
見ている関係者も、父兄も、全身が硬直し、心臓が飛び出るほどの緊張で観戦し、一喜一憂するのです。そんな中、3人は、出来る限りの演技を最大限にやってくれたと思っています。
この試合の結果、無良崇人選手と水津瑠美は、年末の全日本選手権と、来年2月末ドイツで行われる世界ジュニアへの出場権を得る事が出来ました。
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※フジテレビで、12月3日深夜、この大会の模様が放映されます。
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認定指導員からの声が届きました。