2006年11月14日 (火)

練習とは

■ 選手の仕事は「『出来るようになったこと』を繰り返し行うこと」

選手が繰り返し行う練習は、「『出来るようになったこと』を繰り返し行うこと」に使われなくてはなりません。出来ないことを出来るようにするために、その動作を「繰り返し」はしてはいけません。「上手くいかない動作」を繰り返せば、「上手くいかない動作の熟練度が増してしまう」からです。

出来ないことを出来るようにするのは、コーチの仕事ですが、その時間は出来るだけ短く済ませ、「出来るようになった動作を、いつでも、とっさの時にでも行えるように繰り返す」練習を、選手がたくさん出来ることが大切です。

○⊂shinzo⊃○

|

2005年12月 9日 (金)

「スポーツ上達のツボ!」・・・慣性

早速、今回のテーマ「慣性」について考えてみましょう。

慣性は、「動いていたら止めにくく」「止まっていたら動きにくい」性質のことです。また、動いているものは、外からの力が加わらない限りは、同じ速度で、同じ方向に動き続けるのです。そして、重ければその性質が強くなると思って下さい。

では、スポーツでは、これをどのように考えて、どのように応用すべきなのか。

その観点は二つあります。

1,「動いていたら止めにくい」から考えられるもの。
2,「止まっていたら動きにくい」からかんがえられるもの。

今回は1,の「動いていたら止めにくい」の説明をします。

「動いていたら止めにくい」の代表は、「歩く、走る」です。

歩くとき、走るとき、皆さんはどのように前に進むと考えますか?
ほとんどの人は、「後ろに蹴る」と、考えると思います。

それは間違いです!

ここでは、分かりやすくするために、「動き始め」を考えないようにして、すでに歩いて(走って)いる人の動きを解析してみましょう。

まず、知って頂きたいのは、すでに歩いて(走って)いる人は、止めにくいということです。
??って思った人がほとんどでしょう。

前に進む人を止めようと体当たりしてみて下さい。体重50kgの人だったら、50kgの鉄のかたまりが動いてきたのと同じ慣性で動いています。止められますか?止められない惰性があるのです。

つまり、前に動くのに力はいらないのです。慣性で動くのを邪魔さえしなければ、いつまでも前に進み続けるからです。(風の抵抗などの抵抗などを無視すれば)

でも、皆さんは、後ろに蹴って前に進んでいると感じています。何故でしょうか?

人が移動し続けるときに交互に繰り出される脚によって、地球に引っ張られてつぶれて(倒れて)しまわないように、常に下向きに地面を押しています。

その、地面を押す力によって、(積極的に力を加えなくても、重力によって地面に押しつけられているので「押す」と表現しています)カラダを支えている足の上を、慣性によって動かされたカラダが通り過ぎて行きます。

その結果、カラダは前に移動し、足はその場所にとどまることで、見かけ上後ろに蹴ったようになってしまい、その時、後ろに蹴っていると感じるのです。実際にも、下向きに押し続ける足をカラダが追い越すとき、足は斜め後方に蹴り出すようなカタチになるので、後ろに蹴っている感覚自体は間違いではありません。

しかし、後ろに蹴って進むと思っていると、常に止まろうとしているカラダに対して、カラダを進める原動力として後ろに蹴っていると勘違いをしてしまい、効率の良い移動が出来なくなってしまいます。

この勘違いは、スポーツマンならパフォーマンスを下げ、普通の人でも、カラダに負担をかける元となってしまいます。

「慣性で歩く(走る)」イメージ出来ますか?

「慣性によって進む」ことが分かると、歩くのも、走るのも夢の様に軽く動けるようになります。

駅まで急いでいて走る時など、ちょっと意識するだけで、今まで感じたことのない軽い移動を実感出来るでしょう。

そして、もっと走りたくなります。ぜひ、お試し下さい。

○⊂shinzo⊃○

|

2005年10月 7日 (金)

運動会で速く走る!

運動会シーズンも終盤にさしかかり、既に多くの方達が涙したことでしょう。

だって、6人で走ったとして、5人は負けですから・・

さて、スポーツ万能型運動指導法を展開するプライマリーモーションでは、来年の(はやっ!)運動会に向けて速く走るためのコツを作り上げていきます。

速く走る!情報は、このページでちょこちょこ書いていきますので、また見に来て下さい。

もともと足の遅い子には大問題があります。軽快でリズミカルなその場駆け足が出来ないのです。

実は、走ることのほとんどは、その場駆け足の感覚と、前後に”動かされてしまう足”の感覚を身につければ出来るようになるんです。

その感覚を感じたことのない子は、どんなに厳しい指導をしても早くならないし、小手先のテクニックを駆使しようとしてもあまり効果が上がりません。

PMIAでは、来年の運動会に向けて、驚きの「一等賞の取り方(かけっこ上達法)」を作ります。

来年の運動会シーズンが近づいてきたら、このサイトを思い出して下さいね。

今年に間に合わなくてすみませんでした。m(_ _)m

○⊂shinzo⊃○

| | コメント (0)

2005年6月30日 (木)

”個性”の考え方

Q 選手は皆個性的ですが、プライマリーモーションでは、個性をどのように考えますか・

A プライマリーモーションは、「全身バネになる!」のが基本コンセプトです。また、物理にかなった運動か、骨格に負担をかけていないか、心の持ちようは?という3項目も同時に満たすことで、ほとんど全ての運動の能力を上げる新しい観点の運動指導法です。

ここでご質問の”個性”については、おそらく、どのトレーニング理論よりも的確に説明できると思っています。

プライマリーモーションでは、「カラダをバネにするために、個人個人に最も適した方法を模索すれば、高いパフォーマンスが得られる。そして、そのときに現れるフォームは個性的になる。」と考えています。人間は、カラダのどこをとっても他人と同じところがないのです。骨のカタチも、長さも、太さも、強さも、違いますし、筋肉も、循環系も、みんな違います。その違うものを、それぞれに適したバネにしてパフォーマンスを生む。また、それぞれの個性にあった動きを分析し、骨格に負担をかけない工夫をする。すると、全く違うフォームが生まれてきます。違うフォームが生まれるからこそ、パフォーマンスが上がります。

⊂shinzo⊃

| | コメント (0)

2005年5月24日 (火)

砲丸投げで腰痛

Q 高校の砲丸投げの選手に腹筋と背筋で体幹を固めて上半身をばねの様にして 投げるように指導したところ、記録は伸びたのですが腰痛が出てきました。
砲丸投げの指導のポイントを教えてください。

A この質問には二つの内容があるので、分けて考えたいと思います。ひとつは「砲丸投げによる腰痛の原因(指導の良い点と問題点)とその対処方法」そしてもうひとつは「プライマリーモーション的砲丸投げのポイント」です。では、順を追ってお答え致します。

「砲丸投げの指導後の腰痛の原因とその対処方法」

 まず、体幹を固めて上半身をバネのようにして投げるよう指導したとありますが、固めた上半身がバネになるためには、固めた体幹を腰の回旋や前後動のような動きで体幹部が動かされたときに起こります。この動きは、体幹の一部分が体幹部分以外の部分によって動かされた時に自然になるのもで、体幹自体が自力でバネになることはありません。(このことは、カラダの他の部分をバネにする際も共通です。)あるカタチを保持しようとしているものが他の動きによってねじ曲げられた時にバネの素が生まれ、ねじ曲げた力が何らかの方法(注1)で解放された時にバネとして働きます。この動きが正しく理解され、実行されていれば腰痛は生じなかったものと考えます。この場合の腰痛の原因は、おそらく元々「上体そらし」の要領で投てきしていた人が体幹を固定するように指示されたため、体幹部の前側の筋肉と後ろ側の筋肉の力のバランスが「上体そらし投げ」の時と同じ割合で増加したために腰部の緊張が非常に高くなったために起こったと考えられます。意識的に上体をそらす動作をしている場合、腰部にかかる負担ははかりしれません。無理に上体をそらす運動は、これから投げようとしている反対方向に力を加えるため、目的の方向には上手く力が伝わりません。
 大切なのは、体幹部に動きの主体は無いと知り、適切な力で固定しているからだが、足による腰の回旋、または移動により動かされることで全身バネになって投てきする感覚を得ることです。動きを起こすのは地面に接している足が行い、その他の部分はその動きに促されて動かされる事で動き始め、徐々に末端に伝わりながら加速していく様子を想像して下さい。足によって移動または回旋させられた腰部は、固定された体幹部をねじ曲げ、その曲げられた体幹部が元に戻ろうとする時バネの作用が生まれ、投てきに役立ちます。
 体幹部はボックス型(円柱)をしています。このカタチは積極的に動きを起こすのに適していると構造とは言えません。このカタチは動きを制限し、動きの土台となるのに優れています。この動きの土台がバネの性質を合わせ持つ事が出来たらハイパフォーマンスの素となることが出来ます。このことが高い運動能力を発揮するために、しっかり固定された体幹部が必要な理由です。また、しっかりした体幹はバランスを保ちやすいという利点があります。足が体幹部を支えることは、長いものを指先の上に立てて上手くバランスを取っているようなものです。もしその長いものがグニャグニャだったら到底バランスを保ち続けることは出来ません。足が上手くバランスを取ってコントロールしやすいための体幹部の固さは、力の伝達にも優れ、バネの性格も持ち合わせることが出来ます。なんと優れた構造でしょうか!
 「足が動きを起こし、体幹部を伝わり、末端を加速させる。」このシンプルな構造を満たすための体幹部の固定を指導することで、腰痛を起こすようなトラブルは無くなるでしょう。(もちろんハードワークによる損傷は除外)


 「プライマリーモーション的砲丸投げ」

 「全身バネになる」を実践するための砲丸投げのポイントを挙げてみます。砲丸投げをするところを超スローモーションで再生した所を解説しているという設定で時間を追って説明します。(分かりやすいようにハンマー投げのような回転をしない投てきするものとします。)

 滑り止めで真っ白になった利き腕の手(右と仮定)と同じく真っ白な右アゴの下が印象的な選手が投てきエリア(サークル)に入ってきます。砲丸を高らかにかざし、右足側に重心を移しながら低い体勢になり、投てき準備をします。腕は、約90°に曲げられた肘を、その形に固定しようとする弱い力(砲丸の重さを支えようとしている力よりも少し少ない力)を入れたまま、砲丸の重さにより曲げられてしまっています。そのように右アゴの下にセットされてしまった砲丸を、アゴの力でさらに肘を深く曲げるように固定され、腕の準備が完了します。(アゴをどけるとバネ仕掛けの古代の武器の様に砲丸は飛び出します。)

 プライマリーモーションの「身長を変えないように膝を前に出す動き」の力を入れた右足を押し込ことでバネを生み、その伸びる力で前進する勢いを生み、目標の方向に「ケンッケンッ」と同じ足で進むとき、浮き上がったカラダを支える右足は、着地する際再度バネとなり反発力を生みます。

 縮められた右足の反発力で、前方向に浮き上がりだしたからだ(軽くなっている)を「蹴る」動作でさらに加速しながら、その右足は同時に右腰を前に押し出します。この時着地した左足は右足によって進められたカラダを止める方向に力を加えることで、蹴る動作で加速された右腰は前に、止められた左腰は後ろに互いに反対の方向に腰を回す力を加えることで、固定されたカラダの最下部にねじる力を加えます。固定されたカラダは弾性によってネジリバネとなり、そのバネが解放されながら、最初に砲丸をセットした右腕(肩)の加速を始めます。バネによって動き出した右肩は目的の方向へと動き出し(軽くなっている)いよいよ砲丸の加速が強まります。最初にセットしたバネ化された右腕はまだアゴによって固定されたままで、今か今かと解放の時を待っています。

 そして、ようやくそのときは訪れます。両足の動きにより生じたカラダのネジリバネの解放により送り出された右肩にセットされた砲丸はカタパルトを勢いよく飛び出していく飛行機のように加速されます。さらにそのとき同時に肩胛骨が内側にスライドさせられることでバネ化されていた右胸の筋肉のバネも解放され、勢いよく肩胛骨が外側前方に加速されることで、肩の先端も加速される事も加わり、最後にバレーボールのオーバーハンドパスの要領でバネになっていた手首が解放されることで加速のだめ押しが行われ、投てきが終わります。

 バネ化されたものが解放される前に予備動作により砲丸に加速度を加えることが、実質的な目的方向への砲丸の重さを軽くして、最終的には、すでに前に進んでいる砲丸をより前に進める力を働かせることでさらに加速させるという発想が必要です。

 つまり、砲丸を目的の方向に飛び出しやすくさせるために、あらかじめカラダ自体の移動などで、加速させる方向に対して行き足をつけさせることで移動の重さを軽くして、より速く動ける小さい部分の小さい力でも加速出来る素を作り出すところにポイントがあります。その加速にはバネの解放が使われているわけです。

 全ての投てき競技に共通の発想ですので、確実にこの文章でスローモーションをイメージできるようにして下さい。この想像力が実際の動作(スローモーション)を見て動きを判断できるために必要です。
 お分かりいただけましたでしょうか?
 イメージ能力を養って下さい。

⊂shinzo⊃

| | コメント (0)